「プリンはなぜ3個入りで売ってるの?」素朴な疑問から学ぶマーケティングの基本。
スーパーマーケットの登場で流通マーケティングは変わった
私たちの生活に身近なスーパーマーケットで見るマーケティング
スーパーマーケットは高頻度に消費される食料品や日用品などをセルフサービスで短時間に買えるようにした小売店です。
名称として“スーパーマーケット”と言う言葉が日本に流入したのは、1952年に京阪電気鉄道の流通部門(現在の「京阪ザ・ストア」)が大阪の旧京橋駅に展開した店「京阪スーパーマーケット」が最初で、セルフサービスのスーパーマーケット業態が導入されたのは、翌1953年に紀ノ国屋が東京都港区赤坂青山北町六丁目の神宮前駅至近でオープンした店が日本初である。
昭和の文化が現代でも垣間見れる、「サザエさん」でもあまり見かけなくなりましたが「お買い物をする」には「お肉」「魚」「八百屋」「お米屋」「酒屋」「雑貨屋」服を買うなら「洋品店」、特別なお出かけは「百貨店」と言ったように、かつては「専門店」にお買い物に行く必要がありました。
毎日のお母さんのお買物は、「それぞれのお店屋さんを「はしご」して対面で、その日のお買い得品を教えてもらい夕飯の献立を決める」のが日常の風景でした。
スーパーマーケットの登場は「一か所でまとめて」「相場で決められた値段を誰でも同じ値段で」買えるという画期的なものでした。
「販売店」としてスーパーマーケットが登場すると「これまで口にすることのなかった食品」が生まれ「店頭に並べる商品のパッケージング」にも変化が現れます。
テレビ朝日の「意味深」と言う番組で「プリンはなぜ3個入りなの?」というテーマのクイズが出題されていて、「パッケージングされた数設定の意味」について学ぶことができました。
諸説あるようですが、この「数の設定」はマーケティングの工夫として面白いなと感じたので以下に要約します。
小分けパックの数の秘密を知っていますか?
スーパーマーケットでお買い物をしていると、ばら売り(1人前)ずつで手に入るものもありますが、ほぼ毎日「食べる食卓の定番」といえるものについては「小分けパック」で売られているものがありますね。
例えば
3個パックのプリンや焼きそば
4個パックのヨーグルト
と、言った具合です。
理由は意外と単純な理由のようです。
実はこれ「消費される家族構成」を意識したものだというのです。
「プリン」や「焼きそば」は発売が開始された1970年当時の平均的な家族構成である「核家族4人(親2人・子2人)」を想定していたようです。
「母」と「子ども2人」の3人で「昼食やおやつの団らんに」の画が浮かんできますね。
ちょーっと寂しいですがお父さんは日中お仕事なので不在。と、言うこともあり理にかなっていますね。
では、ヨーグルトは?言うとこれは「朝食に」と言う消費シーンを想定して「家族4人で朝一緒に食べる」ことからきているようですね。
バラで売るよりも、まとめて買いやすく、大量パックだとお得だけれど家族構成によって配分するのが面倒。「あっちとこっちが多い少ない」は、いつの時代も子どもたちの
「ケンカ」のテーマにもなります。
「お家での利便性」=「仲良く、手軽に、みんなで食べる」と言う消費者ニーズに応えることができ、定番として定着したわけですね。
外国をみると、身体も日本に比べて大きいですし、大家族も多い。
「たくさん安く買って・大量に使う」が決まり事なので「日本の市場」を捉えた例です。
お肉やお魚のパッケージにも意味があった?
さて「ステーキ用のお肉」「お魚の切り身」が1枚・2枚・3枚でわかれている理由も同様に「消費者の使用シーン」を意識しています。
生ものなので、早めに消費するものなのでディスカウントスーパーなどをのぞいて小分けです。
このパック詰めについても「意味深」の中で「どのような意図が汲まれているか」意図が説明されていました。
「2人家族」は2枚入り
「3人家族」は3枚入り
「4人家族」は2枚入りを2パック
「5人家族」は2枚入りと3枚入りをそれぞれ1パック
「6人家族」は3枚入りを2パック などなど
家族構成で組み合あせやすいように工夫を凝らしていたんですね。知らなかった!
終わりに
「消費者の買いやすさを」視点とした「パッケージング」の工夫について今回は学びました。
スーパーマーケットは、その名の通り「市場(マーケット)」ですから、消費者と製造者の懸け橋となる空間です。
小売店は消費者の「欲しい・手に入れたい」の為に品ぞろえを計画し、少しでも安くと仕入れをします。
メーカーは消費者の「こんな商品あったらいいな」の実現のために、既存のモノを改善し、既成を組み合わせてイノベーションを起こします。
マーケティングをする上で忘れてはいけないと感じたのは「消費者の消費シーン」を想定した「価値の提案」をしなくてはならないということ。
消費者ニーズの捉え方について、磨いていきたいと考えています。
最後までお読みいただきありがとうございました。